「人が怖い」
先ほど学校の講師を話をしましたが、
実はこのかた、カウンセラーでもあります。
カウンセラーらしからぬ発言も多いな、と個人的には思っていますが。
とりあえず、普通に講義をしていたら、
「ユキ、なんでそんなに後ろに座っているの、ここにきなさい(彼女のど真ん前)」
と言われました。
私は対人恐怖症ということもあって、
隣に誰かが座るときも、
皆で座って雑談をするような時でも、
人に対して怖いという気持ちを抱いてしまいます。
自分ではそういうつもりはないけど、
目が合うって思うと、つい何かが怖くてそらしてしまいます。
講師が指定した席は、真ん前だってこともそうでしたが、
隣に人もいるし、後ろに立っている。
そして真ん前ではあるのですが端っこの席なんです。
圧迫感がすごくて。
普通に授業は行われていたのですが、
徐々に怖いっていう気持ちが上がってくるのがわかりました。
怖すぎて、隣の人がまず気になって、
それを止めようと講師に集中しようとするのですが、
何を言っているのか集中できないからわからない。
いよいよ頭がぼーっとしてきたと思って、
講師に「すみません。」と呼び止めました。
私「元の席に戻っていいですか....?」
講「...?」
私「...私、対人恐怖症なんです。人に囲まれると緊張して講義に集中できないので、後ろの席に座りたいです」
講「あ...だから今まで後ろに座っていたのね。そういうことなら戻って。」
講「対人恐怖症って大変よね。私の知り合いにもいるけど、色々とすごいわよ。でもね、覚えていて。いつか克服することはできるから。」
それに対して前に座っている生徒が頷いてくれたのを覚えています。
少ししてから、
緊張の糸が切れたのを感じました。
今まで対人恐怖症であることを
普段から一緒にいる人たちに伝えたことはなかった。
友達にさえも、どう接すればいいのか困らせると思って、
言わなかった。
なぜあの時に言おうと思ったのかわからないけど、
直感でいうなら今しかない、と思った。
そして勇気を出して言った。
おそらく「なんじゃそりゃ。あの時は隣に座ってもなんともなかったじゃないか」とか思う人も出てくると思う。
でも少なくともあの瞬間に
「何それ」って言ってくる人はいなかった。
まあ、その後言われたけど笑
「私の隣に座りたくないんだろう。だからああいうこと言ったんだろ」って半分冗談みたいな感じで言われましたね。
ただ本当に冗談で終われるようなものではなくて、
だから数年経った今でも苦しんでいて、
その気持ちを誰かと共有できるということは大きかった。
誰にも話せなかった。
本当は誰かに渡しが対人恐怖症で人と話せないだけで、
実は普通に話したいんだっていうことを誰にもいえなかった。
ずっと悩んでいることを、苦しいことを誰かにわかってほしかった。
だからその後の他の人たちの反応も気になったけど、
まあ、少し距離を取られたりはしたけど、
私と一緒にご飯に行く人は、
特に普通に接してくれて嬉しかった。
ご飯を食べるときも私の横を選んでくれる人がいて嬉しかった。
あ、意外と気にすることではなかったんだなって思った。
ちゃんとわかってくれる人や、わかる人はわかるんだなって。
この問題を抱えているのは一人ではなかったような気がした。
すっごく辛かった。