私の社会人経験-日本人

知っての通り、

私は新卒で入った企業を10ヶ月で辞めました。

 

辞めた当時は、何が辛かったのかわからず、

ただ辞めたいと思っていた気持ちから解放されて気持ち良かったです。

 

今思うと、私の考えが研修のときから最後まで、

誰かと合うことがなく、自分の居場所がないように思えたのだと思います。

 

皆が真剣にお仕事に取り組む中、

私だけが楽観的にペラペラと話したり、

 

傷つく言葉を言われても、

それをかばってくれたり、

おかしい、と言ってくれる人が周りにいなかったり...。

 

大学時代によく話していた友人や、

社会人の友人からは、

いつも話すたんびに「甘えている」「周りのことを考えていない」

と言われ、辛かったのを覚えています。

 

そして今になって私は、

私が甘かった、病んでいただけではなく、

会社で辛い目にあったんだと、

本当に苦しい思いをしたんだと納得できました。

 

私自身、次に進むためにも、

最近気づいたことについて書きたいです。

 

それは「日本人でいる」ということです。

 

私は帰国子女で、シンガポールで生まれ育ったものの、

日本にいる皆と同じような教育を受けてきました。

皆と違う育ち方をしたことはわかっているし、

実際に周りの方に「...結局日本人なの?シンガポール人なの?」

と聞かれることはあったけど、

自分がその枠から外れていると思ったことはありませんでした。

 

自分は自分で日本人だと思っている。

少し特殊なだけだ。

だから違う扱いをたまに受けるのは、

今まで出会ったことがない日本人相手にどうすればいいのかわからないだけだ、と。

 

でも私はこの日系企業で外国人扱いを受けました。

やたらと最初の方から、

「日本人として〜」

「日本人なら〜」と言われることは多く、

社長からも「日本人として生きるかシンガポール人として生きるか考えたほうがいいよ」と言われて衝撃を受けました。

なぜ赤の他人に、私の国籍を決められなければいけないのだろうか。

 

私はたしかに日本人として生きてきた、と言った。

ただしそれは「何人?」と聞かれたら、どちらかといえば、という答えである。

 

実際はシンガポール人として生きるには、シンガポールのことをよく知らないし、

日本人というには、土地勘がない。

結局のところ、色んな文化を経験してきて、日本人学校通って、インターナショナルスクールに通ったこの私が私なのだと思って生きてきた。

 

結局、私は適当に流して仕事をしていたのだけれど、

その後も明らかに日本人として、というのを求められていたし、

それは例えば、挨拶の仕方だとか、話し方だとか、メールの送り方だとか。

ザ日本人のビジネスを知れば、転職しても有利だと思って入ったので、

学べたことは嬉しかった。

けど、「日本人はそんなことしない」と言われるたんびに、

「お前の生き方は間違っている」と言われているような気持ちになった。

 

また、日本人だから、他の外国人の子達よりもポジションは高く、

きっとこれからも昇進していくものだと思ったのだと思う。

 

ただ私は、転職はしていこうと思っていたし、

きっとその考えを言ったら「日本人はしないよ」とまた外されるのだろうな、

と感じました。

 

また、社外で日本からくる同じ企業の方と会うときも、

見た目が日本人に見えないのか、

私だけスルーしてきた。

一緒にいる先輩や上司も、彼に私のことを紹介してくれるわけでもなかった。

なぜ紹介してくれないのか、わからなかったし、

そのたんびに私がまた日本人としてのマナーを守れていなかったのかな、と

悲しくなっていた。

 

そんなこんなで働き続けて、

周りは「あ、この子日本人としてやっていくつもりないのだな」と感じたのだろう。

徐々に「こうしなさい」「ああしなさい」ということはなくなりました。

 

そして、ここから区別をつけられました。

「あなたは外国人」という風に思われていたのかな、と。

 

「今から日本人たちでミーティングするから、後よろしくね」と言われたときは衝撃でした。

深い意味はなかったかもしれないけど、私以外の日本人が皆行くのを見ると、

あれ、私って仲間だと思われていないの?と辛くなりました。

 

また、一緒に働く先輩からは、ふとした会話で、

「ユキは外国人だけど、」と言われました。

これだけ毎日一緒に働いていて、

私よりも漢字が書けない人に、

外国人扱いをされた。

 

きっとあまりに自分たちと違うから、

そう思うことで、

自分の感覚は間違っていない、正しいと思いたかったのかもしれない。

 

そうやって私は自分を納得させようとするも、

あまりにショックで、自分でも感情の整理がつかないまま、

毎日出社していました。

 

自分たちの感覚と違う = あなたは外国人 = もしくはただの変わった人

 

という感じがして、

いつの間に普通でないことが怖くなっていたことに気づきました。

 

でも、私は日本で日本人としてずっと生まれ育ってきたわけではないし、

周りと外れた考えも持っていたわけで、

皆の常識が分かるわけもなく、

私の言動で皆の顔色が変わるたんびに

「あなたは間違っている」と言われているみたいで辛かったです。

 

日本人として生きなければ、とどこかで思い始めたのかもしれない。

顔色をずっと伺う生活を日々していました。

 

当時は先輩のご機嫌を取っていたのですが、

それは会社でおかしいと思われる行動は

全て私がおかしいから、という風に取られていると思うと、

私の行動は間違っているのか、

周りの反感を買わない態度を取らないと、と思っていたのだと思います。

そして先輩に怒られるたんびに

私自身は理不尽だと感じていても、

世間一般的には私が間違っているかもしれない

私の考えがおかしかったんだって思ってしまうぐらい

私のメンタルが弱っていたから逆らえなかったのだと感じました。

 

今は調子が戻ってきて、

考えにおかしいも何もないって思いましたが、

日本文化に当てはまらなければ、と苦しくなっていました。

適応障害ってものだったのかもしれません。

 

私の辛かったことの一つです。

ようやく言葉としてまとめることができました。